ベテランの光る業

今日はいつも通り試験監督ですが今回始めてで、迷いながらも早稲田大学にお邪魔しました。色々と学生さんの活動が活発そうで良いですねぇ。まあ、文系と理系ではある程度違うのかもしれないけど。やる気に満ちてるようで良さそうですね。どうせならもう少しやる気のある大学に通いたかったと思わないではない。


さて今回は早稲田大学オープンなる模擬試験です。自分は8時からの出勤となったけど他の多くの人は7時半からだったのでもう教室の準備は始まっていました。なんで早速担当の教室の方に向かいました。担当の教室は定員200人に対して180人(資料の上では)で、自分とリーダーの女の子・新人さんの3人で受け持つ事になっていたんですが…なんで?ちょっと謎な座席の配置をしているリーダーさん。あんたベテランじゃないの?まあ、今からやり直してると大変だから何も言わなかったけどちょっと酷いぞ。4人掛けの長机に4人座らせるのは受験生にとって嫌がらせとしか思えない。しかも教室の半分は空いてるし。しかし、彼女の最大の罪は初めのテストが終わり、答案を回収する際のセリフにある。一度
「答案を後ろから前に送って下さい」
と言った後で
「答案をひっくり返して自分の物を下にして後ろから前に送って下さい」
と言ってしまった。あああぁぁっ、そんな指示では答案はランダムに集まってしまうではないか!!自ら仕事を増やすとは何たる愚かなる行為か!マニュアルに載ってたからってそれで上手くいったのか?まあ、受験者が10人しか居なかったから許されたが、次は160人は居るからちゃんと指示して欲しいものだ。いや、何も言わずに自分に任せてくれ、とも思った。まだまだ問題は有ったのだがその位にしておこう。


では、監督業務をスムーズに行うにはどうしたら良いかを経験を元にマニュアルに無い事を述べてみる。賛成・反対など何か思う所が有ればコメントにどうぞ。

試験監督員の心得

まず、一番大事なのが心構えである。これから述べる事柄は全てここから導かれる。試験監督員は以下の視点に立って物事を考えなくてはならない。

  • 受験生としてどのように試験を受けたいか
  • 監督員として如何に仕事を減らすか

大体この二つの視点で考えれば上手くいくだろう。以下の項目でそれぞれどちらの考えが生きているかは見れば分かると思うのでいちいち述べない。

教室の準備

試験開始までにしなければならないのは

  • 受験番号の書かれた机上シールを適切な座席に貼る。(座席配置を参照)
  • 配布物(解答用紙冊子など)を配る
  • 黒板に必要事項を書く
  • 必要があればゴミ袋などを設置する。

黒板に書くべき事は

  • 試験の時間割
  • 受験型
  • 注意事項
  • 座席の配置表

などで、その他必要があればそれも書く。なるべく簡潔に分り易く。

座席配置

教室に余裕があれば出来るだけゆったりと配置すべきである。一つ置きに配置出来ない時は連続で隣に二人以上並ばないようにする。例えば5人がけの席では最大でも真ん中一つを空けて残りの席に4人を座らせるのが限度だろう。
また、問題配布や答案の回収の際に利用できるので余裕があれば最前列も空けておきたい。

受験生の誘導

教室や建物を間違える受験生は意外に多いので的確に誘導してやる。試験勉強で大変なのだと思い、誠意ある対応をしましょう。決して邪険に扱わない事。でも時間無いから程々に。

問題配布

これは配るだけ。予め一列に何人座れる配置なのか確認しておきましょう。

答案回収

これでその日一日の仕事が決まるので気合を入れて確実にやりましょう。受験生への支持は簡潔で明瞭でなければなりません。きっぱりとこう言い放ちましょう。
「自分の答案が上になるようにして後ろから前に回してください」
余計な事を言っては混乱させるだけです。また、答案が複数有る時には別々に回収するのか一緒に重ねて回収するのかを明らかにしましょう。どの答案から回収するのかが明らかでないと勝手な解釈によってランダムな順番・向きで集まってきます。受験生に並べて貰うのか自分で並べるのかは試験官の指示次第です。

答案整理

集めた答案は受験番号順などに並べます。そして、試験時間中に数えた受験者数と一致するか確かめます。100パーセント回収が基本です。また、必要事項が書かれていなければ本人に書いてもらいます。本人に書かせる事で次回以降も同じ過ちを起こさせなくします。

最後の時間に

最後の時間ともなると帰ってしまう人も多くなります。そこで手の届く範囲(迷惑にならない程度)は片付けてしまいます。テストが完全に終わってからだと大変です。少しずつ始めてしまいましょう。また、不要になった物を机の中にしまって置かずに各自持ち帰るか捨てるように(場合によってはリサイクルの為回収する)指示する。これらを自分で片付けるのはかなり大変なので受験生にご協力頂きましょう。


大体こんなもんでしょうか。これだけやれば4割は楽になるはず。後は、集団で動く時にゾロゾロ付いて居てもダメなのでなるべく人の居ない所に行きましょうとか。そこについては適切な仕事の割り振りが出来る上司が欲しいところですが。